CLOSE

OPEN

LINE

小さな学校の大きな挑戦

たまひじりのA知探Q 学びの玉手箱!
たまひじりのA知探Q 学びの玉手箱!
聖ヶ丘ニュース
校長

校長より 新年のご挨拶

 新年明けましておめでとうございます。

 2022年で創立35周年を迎える本校にとって、今年は「新しい学びへの旅立ち」ともいえる年になります。建学の精神である「自主研鑽・敬愛奉仕・健康明朗」という教育理念を継承しつつ、これまでの学習手法の現代的意味を踏まえ、新たな「探究学習」に踏み出します。

 私たちは、平和で健康で豊かな恵まれた社会の実現と生活水準の向上を目指して来ました。しかし一方で、地球全域に目を転じれば、人口増加に伴う生活空間と地球資源の利用拡大と浪費は、私たちの生活環境を弱めています。新型ウイルス感染症やHIV・エボラ出血熱を持ち出すまでもなく、確実に未知なるものとの遭遇と地球環境の悪化が問題視されています。その点では、変化が激しく将来予測が困難な時代においては、知識や技術の習得だけで十分ではなく、与えられた知識を自分なりに深化させ、次の知識につなげていく姿勢と予測、対応が求められていると言えるでしょう。この力のもとが「探究力」にあると、私たちは考えています。つまり従来の正解主義やPDCを回すだけでは適応できず、OODA(ObserveOrient,DecideAct)への行動転換が求められているのです。これこそ私たちが6年前から夏の特別学習として取り入れてきた『A知探Qの夏』と同じ発想であり、探究学習の基礎と言えるのです。私たち多摩大聖ヶ丘では、座学だけでなく、さまざまな学校生活や行事などを通してこの「探究力」を育み、低学年から「学ぶ姿勢」を身につけられるよう、教職員一丸となって取り組んでいます。

「かくて明けゆく空のけしき,きのうにかわりたりとは見えねど,ひきかへめずらしきここちぞする」 吉田兼好

(『徒然草』第十九段)。現代語訳すれば、「こうして夜が明けていく元旦の空の景色は、昨日とたいして変わらないのに、何か特別に新しくなったような気持ちがする」となります。このように新年を迎えるに当たり、新しい決意が湧き出てくるものです。皆さんは、どのような決意を抱いたでしょうか?

 今年は干支で言えば、「壬寅(みずのえとら)」の歳です。「厳しい冬を乗り越え、新しいステージに向かう準備に当たる」年と言えるでしょう。世界情勢からしても、20世紀型の工業社会を超えて新たな段階・新たな生活様式に向けて動き出す段階に入る1年と言えるでしょう。認識・思考・価値観さえも大きく転換するパラダイム・シフトがまさに始まるのです。それは生徒の皆さんだけでなく、教職員一人ひとりが学問と社会に関わり、自分の問題として認識し、行動することでもあるのです。さあ、生徒・保護者・地域と教職員が同じ目標に向かって新たな歩みを踏み出しましょう。きっとワクワクする学びが待っています。